高校生にお勧めしたい映画のはなし

皆さん,こんにちは。


青藍塾代表の澁谷です。


今日は高校生にぜひ見てほしい映画を2本紹介したいと思います。

では,さっそく参りましょう。

まず,1本目は『12人の怒れる男たち』(1957年アメリカ)です。

これは「法廷もの」に分類されるサスペンス映画で,密室劇の金字塔として今も語り継がれている傑作中の傑作です。

(ちなみに,1997年にはアメリカでリメイク作品も制作されましたが,内容にはさほど違いはないので,どちらを観てもじゅうぶんに楽しめると思います。ただ,1957年制作のほうは白黒映画なので,苦手な方は1997年制作のほうをお勧めします)

ほぼ全編にわたって物語が同じ一つの部屋の中で進行するという,今ではあまり見られない手法が用いられており,慣れないうちは退屈に感じてしまうかもしれませんが,先入観や固定観念に惑わされることなく,物事を論理的に考えることの重要性を教えてくれるため,ぜひ高校生であるうちに観てもらいたい映画です。

きっと今後の長い人生において,物事の考え方に大きな影響を与えてくれるでしょう。


続いて私がお勧めする2本目の映画は,『シャイニング』(1980年アメリカ)です。

これは,巨匠スタンリー・キューブリックが脚本・監督を務めたサイコ・ホラー映画で,主演ジャック・ニコルソンの狂気じみた名演技と相まって,伝説のホラー映画として現在も語り継がれている映画です。

この映画を一度観ただけでは,ただのよく出来たホラー映画のようにも思えてしまうかもしれませんが,実は監督のスタンリー・キューブリック(1928-1999)は,IQ200とも噂されるほどの天才であり,映画の中にありとあらゆる伏線を仕掛けているのです。

キューブリックの仕掛ける伏線は,どれも高度に洗練されたものばかりであるため,素人が注意深く観るだけでは,到底それらの意味を理解することはできません。

そこで,『シャイニング』と併せてお勧めしたいのが,『ROOM237』というドキュメンタリー映画です。

これは,キューブリックが『シャイニング』の中に仕掛けた伏線の意味を鮮やかに解説してくれる映画で,私が初めてこの映画を観た時にはとてつもない衝撃を受けました。

目から鱗が落ちるとはまさにこのことかと感動すると同時に,自分で『シャイニング』を観た時にはそれらの仕掛けにはどれ一つ気が付かなかったことの情けなさ,そして何より,スタンリー・キューブリックという,これほどまでの頭の良い人間がこの世の中には存在するのかと,頭を思いっ切りぶん殴られたように愕然としてしまったことを覚えています。

IQ200を持つ天才が本気で映画を作るとここまですごいものが出来るのかと,しばらくの間ショックで身体が動かせなくなったほどです。

高校生の皆さんにも,世界で一流と言われる人々が,どれほど高いレベルで物を考え,いかに優れた芸術を生み出しているのか,高校生のうちに感じてもらいたいと思います。


私がお勧めする映画の紹介は以上です。

これを読んで少しでも興味を持った方は,ぜひともこれらの映画を観てみてください。

今後の人生に有益であることは間違いなしです。



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